病気について

季節によって犬や猫などのペットがかかってしまう病気が変わっていきます。
病気を未然に防ぐために、当院では予防接種を行っています。

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 ■ アトピー性皮膚炎



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 今回は人間においても多くみられる皮膚病の一つアトピー性皮膚炎のお話です。
 ワンちゃんではこのアトピー性皮膚炎がとても多く、皮膚病の犬の実に10%を占めるともいわれています。特に柴犬・シーズー・ゴールデンレトリバーなどの犬種に多く、遺伝的な要因が関与していると考えられています。
 アトピー(atopy)という言葉はギリシャ語の atopia に由来します。この言葉は「奇妙な」「とらえどころのない」という意味で、アトピー性皮膚炎とは「はっきりこれが原因だというものがわからない病気」という意味なのです。
 現在においてもアトピー性皮膚炎には不明な点が多く、有効な治療法は確立されていないために完治にいたることはありません。
 完治は望めないのですからいかにこの病気と付き合っていくかが問題になってきます。現在行われている治療の中心は原因を治療すること(根治療法)ではなく、薬物でいかに症状を押さえ込んでいくか(対症療法)が中心となっており、長期間の治療、生涯にわたる治療が必要な場合も少なくありません。
 この対症療法の主体はいわゆるステロイド剤です。飼い主さんの中には「ステロイド」=「副作用」と、恐怖心が先行してしまい、その使用をためらったり 拒否しされる方もいらっしゃいます。確かにステロイドは使い方によっては副作用の発現率も高く、長期に渡って使用すると死亡してしまうような重篤な副作用も報告されています。しかし、有効性は高く、速効性もあり、効果という点ではこのステロイド剤を上回る薬はありませんでした。
 しかし、最近このステロイドに取って代わる可能性のある新しい薬が開発されました。シクロスポリンという名前のこの薬は全身のあらゆる器官に作用してしまうステロイドと違い、過剰反応を起こしている免疫系のみをコントロールする作用があるため、副作用の発現率は低く、有効性もステロイドに匹敵するほど高いことが判ってきています。ワンちゃんがアトピー性皮膚炎とうまく付き合っていくためには最小限のステロイドで症状をコントロール出来るかが勝負となります。長期間あるいは生涯使い続けなければならない薬は出来るだけ安全性、有効性が高いものであることが絶対条件となるのです。
 当院ではこのシクロスポリンによるアトピー性皮膚炎の治療を積極的に行っております。お気軽にご相談下さい。

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